第一章 優等生だった公務員がレールを外れてカナダ留学へと飛び立つ話

三回公務員退職をして、今は起業し、TOEICコーチとして新しいキャリアに全力投球の私ですが、
学生時代はもっと枠にはまった思考をしていました。

レールに敷かれた道を歩む優等生だった私が、
苦労して手に入れた「安定の公務員」の地位を手放してまでなぜ留学へと旅立ったのか?

【1章】優等生だった公務員がレールを外れて留学へ飛び立つ話←今ココ
【2章】TOEIC900点超えの留学から一転、パートから地方公務員への道
【3章】学校事務員になった女がまた英語を生かして夢を追う
【4章】子どもと家族のために40歳が挑戦!TOEICコーチになる!

この章では、一人の平凡な公務員が初めて踏み出した一歩について、お話ししたいと思います。

私は子どもの頃から、「学校の勉強がよくできる子ども」でした。
中学校、高校通して成績はほとんど学年1桁~10番台をキープ。

けれども、実家は決して裕福でなかったので、
大手塾には通わず、進研ゼミや学校の補習を利用していました。

高校時代の私は、作家や小説家に憧れていました。
小説家の登竜門大学といえば、早稲田大学の第一文学部!

しかし、地方在住の私に、東京の私立大学はハードルが高く、
親からは「仕送りを送れない」という理由で、諦めるよう説得を受けました。

そこで仕方なく、地元の名古屋大学文学部に第一志望を変更、地道な努力の結果、現役合格しました。

大学生時代には、父親がリストラで早期退職をし、ますます、家計は厳しくなりました。

そんな影響もあって、私は女性が生涯自立し、安定して働ける公務員を目指すことにしました。

大学3年生の頃はまだ就職氷河期の真っただ中。
公務員専門学校(予備校)のTACに通学しました。

しかし、不況による公務員人気で、倍率が大変厳しかったので、大学受験とは比にならないプレッシャーで拒食症一歩手前まで追い込まれました。

しかし、10時間に及ぶ猛勉強の甲斐あり、国家公務員2種試験(現・国家公務員一般職)に現役合格

このままレールに乗って、優等生街道を進み、生涯公務員としての順風満帆な人生を全うするつもりでした。

目次

公務員優等生から一転、キャリア迷子になる

ところが、社会人になって1年が過ぎ、心の中で変化が起きました。

こんな毎日でいいのか?これって本当にやりたいことなのか?
心が悲鳴をあげ始めました。

私はずっと「外部の物差し」で、進路を選んでいたのです。

地元で一番偏差値が高いという理由で、高校や大学を選び、日本で一番安定している職業という理由で、公務員を選びました。

就職活動においては、ほとんど自己分析をしませんでした

自己分析なんて「志望動機をよりよく見せるためのこじつけ」でしかない、と考えていました。
私にとって、就職活動は、受験の点取りゲームの延長上でしかなかったのです。

私は、今、自分がやりたいことに耳を傾けず、まだ見えない将来の自分のために仕事を選びました。
自分の心の安定よりも、職業の安定を選びました。

けれども、いざ働き始め、うまくいかないクレーム対応や、自分が理想とすることと組織の対応のギャップ・・・

特に、公務員組織は硬直的で改善案もなかなか受け入れてもらえない面があります。
上司に提案しても、「これ変えたら、誰が責任取るの?」という返答だったり。

誰もがぶつかるような社会人としての困難に当たったとき、

大学で生涯過ごし、このまま定年を迎えていいのかな?

今の時代、公務員だってAIに仕事奪われて、一生安泰かどうかも分からない。

大してやりたくもないことに人生の大半の時間を費やして、
いつか後悔するんじゃないかな?

次々と疑問が湧き上がりました。

公務員組織特有の通称「異動ガチャ」も、悩みを深めた理由の一つです。

留学生や外国人教員と接して、英語力を高め、海外との接点がある仕事
専門的にやってみたくなった私は悩みました。

しかし、仮に留学生業務で専門性を築きたいと思っても、異動ガチャによって、キャリアの道筋が立たないのです。

TOEIC劣等生が一念発起して留学へ

ところが、留学や語学に携わる仕事への憧れは強まっていきました。

ところで、当時、私は英会話スクールに通学をしていました。
TOEIC600点台で常にうろついていた私。

TOEIC初受験は大学生の時。
単語も分からないものばかりで
全く歯が立ちません。

勉強は優等生だったのに、TOEICや実用的な英語力では全く結果が出せなかった私。

英語力が上がれば、自然とTOEICも上がると聞いて、
通い出した英会話スクールでしたが、
一年経っても、TOEICは特に変わらず、英語も流暢になったと感じることができません。

中途半端なTOEICの点数に、仕事を変えたいという本気度が周りには伝わりません。

当時付き合っていた彼氏には
「転職したい病もそのうち収まるんじゃないの」
そんな風に言われたりしていました。

「このままじゃ、いけない・・・・」

途方に暮れていた私にある出会いと転機が訪れました。

私は大学時代の友人からの依頼で、
発音の基礎や音読方法、英語学習における勉強方法を
個別してくれる指導者からモニター生として
教えを乞うことになったのです。

その教えを得ることになって以来、
私の英語学習はがらりと変わりました。

「私に足りないのはこれだったんだ!」
私は確信しました。

指導が終わってからも実践を続けると、
次第に音が聞こえてくるようになるのを感じました。

リスニング力の伸びを感じました。

英会話の授業でも、練習したフレーズが口から出て来るようになりました。

自分の中でも、これまでとは違う「変化」、手ごたえを感じ始めていました。

そして、挑んだTOEICの試験

準備期間3か月で約100点アップ、念願の800点台をマークすることができたのです。

TOEIC800点台を取る過程で、自分に自信を付けた私はこう思いました。

やはり、英語のスキルをもっと高めたい。

英語なら、例えば、英語教師がだめだったとしても、客観的に見える数字が残ります。

30代には、子どものいる家庭と
やりがいと専門性のある仕事をしたい

自立できる程度の収入を得たい
→ 需要が高い英語を極めたい
→ まだ、独身のうちに留学をしたい

私が初めて自分の心と真剣に向き合い、悩んだ末、出した結論でした。
彼氏とは1年後に必ず日本に戻ってくる約束をし、私は4年勤めた国立大学を辞めました。

そして、在職中に一生懸命貯めた貯金を手に、一人、カナダへと旅立ちました

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